映画『ハンニバル』に登場するハンニバル・レクター博士の名言をまとめてみました。
礼節を重んじる究極のシリアル・キラー。彼以上の悪役は映画史上出てこないでしょう。
それくらい魅力的なレクター博士の名言の数々を、アンソニー・ホプキンスの麗しいセリフ回しと共に、ぜひ楽しんでください。
内容はラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。
「食えるときは無礼な奴を食うんだ。野放しの無礼な奴らを」
これぞハンニバル・レクター。
「私も社会への復帰を考えているのでね」
博士の社会復帰=殺人なので博士が復帰しない方が世間は平和だと思う。
その前の「If so, goody-goody.」がクソえろい。
「人は考えを言葉にしない。ただ黙ってあなたの出世を阻む。すまん、許してくれ。私は何でも言う性質でね」
ジュリアーノ・デ・メディチ殺害の罪で、ヴェッキオ宮殿で吊るされたフランチェスコ・デ・パッツィの子孫ではないかと
全裸で首を縄でくくられて窓から落とされ、大司教と一緒に石壁に体をぶち当てもだえ死んだ。
「500年後でもこの街でパッツィのナを名乗るのは気が引けるのでは?」というレクター博士に、
「私の覚えている限り、あなた以外にその話をした人など」と返すパッツィ刑事。
要はみんな知ってるってことよね。
そんでもってパッツィ刑事が吊るされて死ぬよーの盛大な伏線に震える。
「これを下に運ぼう。死体のように重いよ」
博士が言うと冗談に聞こえない。
そして例によってその前の「Okey-dokey」が最高にエロい。
「私は真剣に考えてる。君の奥さんを食おうと」
唐突に何言い出すんですか、博士・・・!!
思わず巻き戻したよ。
「この絵と関係ある話だが」ってなくない!?
そして真剣に考えることではない。
「しっかり答えないと奥さんをフィレ肉におろすよ」
もう怖い。ただただ怖い。
「心臓が鼓動を?」
ただの携帯電話のバイブです。
「どうする?ユダのように臓物を垂らすか、垂らさないか。決められないか?じゃ、私が決めよう。チャオ」
案の定フランチェスコ・デ・パッツィになぞらえて殺されたパッツィ刑事。
ご愁傷様です・・・。
「これで話しながら目を覚ましてる君を見ることができる。興奮はしないがとても楽しい」
最高の口説き文句じゃない?
ていうか博士、絶対興奮してると思う。
「私はこのところずっと冬眠していた。その眠りから覚め復帰する」
殺人にですよね。
「そんなはずはない。君はFBIに恋をしてすべてを捧げた。なのに相手は君の愛に応えなかった。君があきらめた夫や子供以上に君を憎んでる」
なんでいちいち博士はセリフ回しが素敵過ぎるかね?
こっちの語彙力のなさに絶望するわ・・・。
「君は秩序の維持に身を奉じる。奴らは違う。君はFBI職員としての誓約を守り、羊を守るのが職務だと思っている。奴らは違う。それで君を憎み、ねたんでる。何も信じぬ非力な奴ら」
この辺りは『羊たちの沈黙』を意識させますね。
「独房で手を握っててくれるか?それなら楽しい」
どこまで本気かわからない博士の素敵過ぎる口説き文句。
感性独特っ。
「クラリス、私に任せろ。君を傷付けた奴らを痛めつけ”悪かった!”と叫ばせる」
すぐ取り消すけど。
メリーゴーランドに乗ってクラリスの髪に触るとか、博士遊びすぎ。
遊びすぎゆえメイスンに捕まりましたけども。
「弟もお前と同じ悪臭を発してるぞ」
カルロ切れるよ。
博士は人を怒らせる天才か。
「今晩はクラリス。昔を思い出すね」
そりゃクラリスも「Shut Up」言うよ。
博士の余裕なんなの・・・?
「コーデル、突き落とせ。私のせいにしろ」
博士は本当に人間の心理の闇を突くのが上手い。
「クラリス、君が取引を?銀貨のようにチープで汚れてる」
「君に勲章をくれるかな?それを額に入れ壁に飾るか?自分の勇気と清廉潔白な心の証として。それには鏡がありゃ十分だ」
ごもっとも。
「地球を半周して君が走るのを見に来た。私を逃がしてくれ」
究極の少女マンガですよね。
「That’s my girl.」
日本語訳は「それでこそ君だ」なんですけど、どうにもしっくりこないんですよね~~~。
これはもう「That’s my girl.」でしかないというか。
クラリスが博士にとっての「my girl」だから。
「”食事”とは呼べない代物だから、私は持ち込むんだ」
機内食バカにしすぎ・・・!!
「ママが言うだろ?私の母親も言った。“新しいものを食べてみることが大事なのよ”と」
新しいものの限度。
原作とはかけ離れたラストに賛否両論あり、
クラリスを降りたジョディ・フォスター、そしてジョディの代役としてクラリス役を引き受けたジュリアン・ムーアから難色を示された結果変更された結末ですが、
私は断然映画派です。
ハンニバル・レクターのラストとしては最高だと思います。